模様
昨年、といってもひとつきほど前の12月の話だが、アイヌの工芸家の方に会う機会があった。
アイヌ伝統模様。みんな同じように見えるが、作り手によって模様はひとりひとり違う、オリジナルの模様になっている。
いくつかの模様、パターンを組み合わせてオリジナルなものを作り出しているみたいだ。
工芸家の方曰く、”初めは模倣を続ける中で、オリジナルなものを自分で作り出せるようになっていく”と。
そんなものか、と思い、なにか返事をした気がする。
今日、自分で作った蕎麦猪口に線描きをしていた。
いつものごとく、インド更科かブロックプリントかでみた模様を書いていた。
その形はダイヤ型を四分割して、そこにたてよこの線を描くというものなのだが、ふと思い立ってダイヤ型のなかに斜めや横線など書いてみると、お。ありかもとおもう模様になった。線を引っ張るというのは今までやっていたことでその位置を少しずらす、それでまたちょっとちがうものを生み出せる。
全くオリジナルものを作るとなると大ごとだが、自分の好きなものを真似して書くうちに、どこかでちょっと寄り道することでオリジナルなものができるかもしれない。
おっしゃっていたことがほんの少しわかった気がした。